食養生の知恵を今の形に - 自然食研

長月の食材唐辛子

刺激的な辛さが食欲をそそる、
この時期ならではの生の味わいも、ぜひ。

料理にピリリとした辛みを添え、食欲をそそる唐辛子。艶やかな緑や赤といった色が美しく、ご家庭で栽培されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。唐辛子はナス科の植物で、ししとうがらしやピーマンなどと同種です。緑色の青唐辛子と、主に乾燥させて売られている赤唐辛子は同じもので、熟すと緑から赤へ色が変化。品種による違いもありますので一概にはいえませんが、一般的に赤く熟すほど辛みが増してくるようです。ちなみに、青唐辛子は加熱によって辛さがやわらぎ、赤唐辛子は辛さが増すとされています。料理に辛みを加えることによって味わいが増すので、塩分を控えたい場合にもおすすめの食材です。

唐辛子の辛みはカプサイシンという成分によるもので、強烈な刺激を与えると同時に、血流の促進によって体温を上げる働きもあります。『胎座』と呼ばれるワタの部分に多く含まれていますので、辛さを抑えたい時には中のワタを取り除いて調理するといいでしょう。

唐辛子を『鷹の爪』と表現する場合がありますが、『鷹の爪』は唐辛子の品種の一つで、形が鷹の爪に似ているところからそのように名づけられたものです。

唐辛子は今の季節が旬です。ぜひこの時期に生の唐辛子も味わってみてください。保存袋などに入れて冷凍しておくと鮮やかな色を保つことができます。使用するときは自然解凍がおすすめです